お部屋のお掃除
フローリングをワックスでピカピカにするオススメの方法
フローリングは、掃除機やフロアワイパーなどで簡単にお掃除することができ、住宅の床材として広く使用されています。でも、年数が経つにつれていつの間にか輝きを失い、くすんでしまったことはありませんか? そこで、フローリングの輝きを取り戻すワックスがけの方法や、メンテナンス方法をご紹介いたします。
目 次
そもそもワックスの効果とは?
普段、掃除機やフロアワイパーなどでお掃除していても、ワックスがけとなると億劫に感じるかもしれません。しかし、ワックスをかけると様々な効果が期待できます。
キズからの保護
ワックスをかけることで、床材表面に樹脂の膜ができ、床を保護する役目を果たします。ペットのひっかきキズ、家具を動かしたときにできるキズ、スリッパの摩擦でできるキズ、物を落としてできるキズなどから床材を守ります。
ツヤで部屋が明るくなる
フローリングの表面には、目に見えない凹凸があります。ワックスはその凹凸を埋め、表面を滑らかにします。滑らかになることで、日光や照明の光をキレイに反射し、床だけでなくお部屋全体が明るくなったように感じられます。
お掃除が楽になる
ワックスを塗っていないフローリングは、表面の凹凸に汚れが入り込み、細かな凹凸までモップやシートの毛が届きにくいため、お掃除がしにくい状態です。しかし、ワックスをかけることで、食べこぼしや飲みこぼし、泥やベタベタした足裏の汚れが床材に直接付くことを防ぎ、お掃除しやすくなります。
ワックスが塗れないフローリングとは?
フローリングには様々な種類があり、ワックスを塗れるタイプばかりではありません。塗れないフローリングについて知っておきましょう。
塗れないフローリング①無垢材
天然の木をそのままスライスしただけの床材です。水を垂らすと、浸み込んで床材が変色します。ワックスも浸み込んでしまうため、塗ることができません。そもそも、変色やキズなども含め、天然の木の風合いを楽しむ床材です。
塗れないフローリング②ノンワックスフローリング
最近の新築物件に多く使われている、フローリングの上にUVコート膜が加工された床材です。ワックスを塗っても上手く密着せず、すぐに剥がれてしまうため、一般の方が塗ることは難しいです。ノンワックスフローリングかどうかを判断するには、施工業者に確認するか、フローリングの隅に少しだけワックスを塗って密着テストをする必要があります。
※プロの施工業者は、ノンワックスフローリングでもワックスを塗るノウハウがありますので、ご相談ください。
ワックスがけは下準備が大切
せっかくワックスをかけても、髪の毛やホコリなどが入り込んでしまったら、残念な仕上がりになってしまいます。仕上がりを美しくするためにも、まずは髪の毛やホコリ、ゴミ、汚れを取り除きましょう。
動かせる物を移動させる
家具などの動かせる物は、別の部屋に移動させます。もし、物を移動させるスペースが無い場合は、ワックスをかける部屋を半分程度に区切り、片側に物を移動させて片方ずつワックスをかけます。部屋は、フローリングの板目に沿ってマスキングテープで区切ると、作業がしやすくなります。
乾いたゴミを取り除く
髪の毛やホコリなどの乾いたゴミは、乾いた状態でお掃除すると、取り除きやすくなります。ホコリが多い場合は、いきなり掃除機をかけると舞い上がってしまうため、まずはフロアワイパーを使ってホコリを集めます。
その後、残ったチリやホコリなどを掃除機で吸い取っていきます。フロアワイパーも掃除機も、フローリングの木目に沿ってゆっくりかけます。木目に対して直角や斜めにかけると、継ぎ目にホコリが残ってしまうため、平行にかけましょう。
水拭き・乾燥
水で濡らして固く絞った雑巾をフロアワイパーに装着し、汚れを拭き取っていきます。ウェットタイプのフローリング用シートでも構いません。フローリング上に水分が多いと、継ぎ目や傷んだ表面から水分が浸み込み、フローリングが反る原因になる場合があります。決して水を撒いたりしないようにしましょう。
水拭きが終わったら、雑巾を乾いたものに取り換え、乾拭きして下準備は完了です。
拭いても取れない汚れを落とす裏ワザ
水拭きをしても、黒っぽい汚れが残ってしまったことはありませんか? これは、スリッパなどで踏み固められてしまった汚れです。この汚れを、要らなくなったカードを使って簡単に取る方法をご紹介いたします。
用意するものは、ハサミで斜めに切った不要なカードだけです。斜めに切ると、切った部分がシャープな角になり、汚れにザクっと食い込みやすくなります。
黒っぽい汚れにカードの切れ目を当てて軽くスライドさせると、ぺりっと気持ち良く剥がれます。
いざ実践! ワックスのかけ方
下準備が終わったら、いざワックスがけの実践です。
用意するもの
- マスキングテープ
- フロアワイパー
- 毛羽立たないタオルまたはマイクロファイバークロス
- 床材に合ったワックス
簡単に済ませたい場合は、フロアワイパーと一緒に使うシートタイプのものを、本格的にワックスをかけたい場合は、液状タイプのワックスを使いましょう。
フローリングには、シートフローリングや無垢材、コーティング加工済みのフローリングなど、様々な種類があります。床材に合わないワックスを使用したり、塗ってはいけない床材にワックスをかけると、床に密着しないで粉が噴いたり、シミになってしまうといった失敗の原因になります。必ず、床材に合ったものを使用するようにしましょう。
①マスキングテープでフローリングを保護する
巾木(はばき)やドアストッパー・戸当たり、動かせない重い家具など、ワックスが付いて欲しくない場所には、マスキングテープを貼って保護します。マスキングテープは、ワックスが完全に乾いたら剥がします。
②ワックスは奥から手前へかける
出入口からかけ始めると、ワックスを塗った箇所を行ったり来たりしなければならなくなり、いつまで経ってもキレイになりません。出入口から一番遠い、部屋の奥からかけ始めます。
ワックスの量が多いと、均一にかけられず、ムラになりやすくなります。かすれない程度に薄く塗るとムラになりにくいので、ワックスの量は少ないくらいでちょうど良いです。ゴシゴシかけるのではなく、フローリングの板目に沿って1方向にすーっとかけていきます。
③乾燥させる
かけ終わったら、しっかり乾燥させます。乾く前に水をこぼすと、白い跡になって残ってしまうので、注意してください。
④仕上げの二度塗りをする
乾燥後、ワックスをもう1回かけて仕上げます。ワックスは、1回だけでなく2回かけることで、床を保護する効果が高まります。2回目が乾燥したら、完了です。
ワックスがけにオススメの日と頻度
ワックスがけは、仕上がりが美しくなる日を選んで行いましょう。
乾きやすい天気が良い日がオススメ
ワックスをかけた後は、しっかりと乾かす必要があります。晴れた日に行うと、乾きやすいのでオススメです。逆に、雨の日や湿度が高い日、気温が低い日は、ワックスが乾きにくいため、避けた方が良いでしょう。また、風の強い日はホコリなどが舞ってしまい、ワックスに付いてそのまま固まってしまうため、オススメできません。
ワックスをかける頻度の目安は3ヶ月
ワックスは、日々の生活で少しずつ摩耗したり劣化していきます。掃除機やフロアワイパーでお掃除してもいまいちキレイにならない、くすんできた気がする場合は、ワックスがけを検討してみましょう。ワックスをかける頻度は、使用状況や床の状態によって異なりますが、3ヶ月が目安です。
古いワックスや汚れはプロに依頼してリセット
よりキレイな仕上がりを求めるなら、フローリングクリーニングのプロに依頼してみましょう。ワックスは何度も塗り重ねると、くすみや剥がれの原因になる場合があります。プロの技術で古いワックスを汚れごと一気にリセットしてかけ直すことで、くすんだ床も本来の明るさを取り戻します。
また、ワックスより優れたフローリングのメンテナンス方法として「フロアコーティング」が挙げられます。フローリングの上に硬度の高いコーティング膜を塗布することで、床を10〜30年守ってキレイな状態をキープします。滑り止め効果の高い種類もあるため、室内でペットを飼っているご家庭にもオススメです。
この記事の監修者
ハウスクリーニング商品開発尾崎 真
おそうじ本舗の商品・サービス開発責任者を務め、国家資格であるハウスクリーニング技能士。 住まいのお掃除のコツや、暮らしに関するテクニックなど、お家で役立つ情報について満足していただける内容の改修を行っています。
おそうじ本舗 自分でできるお掃除術 監修者について