お部屋のお掃除
畳のダニ対策は必要?ダニが発生する原因や効果的な予防法を紹介!
和室に使われることの多い畳は、落ち着きのある心地よい空間を演出してくれます。しかしその一方で、畳はダニにとっても非常に快適な住処です。
湿気を含みやすく、人のフケや食べかすといったダニの栄養源もたまりやすい畳は、ダニの温床となりがちです。しかも、体が小さく畳の奥深くに潜むダニは肉眼では見えないため、気付かないうちにダニが大量に繁殖している可能性もあります。
また、ダニの死骸やフンはアレルゲンを含んでおり、アレルギー症状を引き起こす原因となるかもしれません。健康被害を防ぐには、畳の特性を理解したうえで正しいダニ対策をすることが大切です。
この記事では、畳にダニが発生する原因と、家庭で実践できるダニ対策や予防方法について詳しく解説します。

目 次
畳にダニが発生する原因とは?

ダニは条件がそろうと、大量に繁殖してしまいます。
ダニが繁殖しやすい主な条件は、以下のとおりです。
【ダニが好む環境】
- 温度:20~30℃
- 湿度:60~80%
- 栄養源:人や動物のフケやアカ、食べ物のカス、ホコリ、カビなど
畳以外にも、布団やカーペットなどはダニの繁殖に適した条件がそろいやすく、ダニにとって居心地のよい場所となってしまうことが少なくありません。
ダニは高温多湿な場所を好む
ダニは高温多湿な環境を好みます。そのため、気温と湿度が上がる梅雨の時期や夏場に繁殖しやすくなります。
古くから畳の原料として使われてきたイ草や藁は、通気性が高い反面、湿気を吸いやすい天然素材です。これらの素材の内部には目に見えないほど細かな隙間や空洞があり、そこに水分を吸着して保持できるのです。
優れた通気性を持っているとはいえ、湿度が高い状態が続けば畳自体も水分をため込んだままになってしまいます。
また、畳の下に敷かれた合板との接地面は風通しが悪く、特に湿気がたまりやすい部分です。
湿気を多く含んだ畳は、ダニにとって絶好の住処となってしまいます。
人やペットのフケ・皮脂・食べこぼしなどがダニのエサになる
畳にダニが発生するもう一つの原因は、日常生活で落ちるゴミや汚れです。
人のフケや皮脂、髪の毛、食べこぼしなどは、いずれもダニにとって格好の栄養源です。
特に小さな子どもやペットがいる環境では、食べこぼしやペットの毛などが落ちやすく、その結果ダニの繁殖を促してしまいます。
ダニの発生リスクを抑えるためには、こまめな掃除が欠かせません。
なぜダニ対策が必要なのか?

畳にはダニが好む条件がそろいやすいため、ダニの繁殖を防ぐには日頃のダニ対策が重要です。
ここでは、ダニ対策が必要な理由を解説します。
健康を害する恐れがある
ダニの死骸やフンにはアレルゲンとなる成分が含まれており、これらを人が吸い込んでしまうとアレルギー症状を引き起こすことがあります。主な症状としては、くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどがあげられます。
特に、免疫力が低い小さな子どもや高齢の方、アレルギー体質の方がいる家庭では、ダニアレルゲンが健康被害につながりやすいため、ダニ対策は必須です。
ダニは一度繁殖すると大量に増える
ダニは、高温多湿でエサがある環境では急速に繁殖します。ダニの体長は約0.2~1ミリと非情に小さく、肉眼では見えにくい存在です。畳や布団・カーペットの中など、目に見えない場所に潜み、数を増やしている可能性があります。
そのため、見えないからといって油断せず、室内でダニが繁殖しやすい場所を中心に、しっかりと対策する必要があります。
畳のダニ対策|自分でできる予防法

日頃のちょっとした工夫で、ダニの繁殖を防ぐことは可能です。
ここでは、家庭で実践できるダニの予防法を紹介します。
こまめに掃除する
畳にはダニのエサとなるゴミがたまりやすいため、こまめな掃除が欠かせません。
畳掃除のポイントは、必ず畳の目に沿って掃除することです。
ゆっくりと丁寧に掃除機をかけてゴミを吸い取ったあとに、乾いたタオルで乾拭きして、細かなチリやホコリも取り除きましょう。
天然素材である畳は、水や刺激の強い洗剤に弱いため、畳掃除は乾拭きが基本です。
また、掃除する際には布団や家具を移動させ、畳の隅々まで念入りに掃除しましょう。
換気を心がける
晴れた日は窓を開けて空気を入れ替え、湿気がたまらないようにすることも大切です。
特に梅雨など湿気の多い時期は、除湿機やエアコンの除湿機能を活用して部屋の湿度を下げましょう。
さらに、年に数回は畳を持ち上げて裏側を掃除したり、風を通したりすることで畳に湿気がたまるのを防げます。畳を干して乾燥させるのも効果的です。天日干しを行う場合は、直射日光による変色や日焼けを避けるために、畳の裏側に日光が当たるように干してください。
布団やカーペットを敷きっぱなしにしない
畳の上に布団やカーペットを敷きっぱなしにすると、湿気がこもりやすくなります。
布団は毎日片付けて押し入れに収納し、畳の風通しをよくしてください。布団の下にすのこや除湿マットを敷くのも、畳の湿気を防ぐのに有効です。
また、畳本来の通気性を妨げてしまうため、畳の上にカーペットやラグを敷くのはオススメできません。すでに敷いている場合は、掃除するタイミングで移動させ、定期的に畳に風を通しましょう。
畳に限らず布団やカーペットなどのファブリック製品もダニが好む場所です。部屋干しや天日干し、乾燥機を活用するなどしてダニ対策を欠かさないようにしてください。
家具の配置も工夫する
家具を密着させると、空気の流れが悪くなり湿気がたまりやすくなります。家具と畳の接地面を少なくしたり、家具と壁の隙間を少し空けたりして風が通るようにすると、湿気がこもるのを防げます。
また、重量のある家具を畳に直接置くと、畳がへこんでしまう恐れがあるためできるだけ避けましょう。
家具の数は少ないほうが掃除しやすく、ダニ予防にもつながります。
畳のダニ対策|自分でできる駆除

畳に発生したダニを完全に駆除するのは簡単ではありませんが、ある程度であれば家庭でも対応可能です。
ここでは、家庭でできるダニの駆除方法を紹介します。
市販のダニ駆除剤を使う
市販のダニ駆除剤を使えば、家庭でも手軽に駆除できます。
スプレータイプやくん煙剤タイプなど、さまざまな種類がありますが、畳に使用するなら畳に針を刺して注入するタイプがオススメです。
薬剤は強力なため、使用する際には説明をよく読み、注意して使いましょう。
使用後は、室内をしっかりと換気してください。ダニ駆除剤は、薬剤が人やペット、植物、飲食物や食器、子どものおもちゃなどに付着しないようにする必要があるため、準備や片付けにやや手間がかかります。
ダニ駆除には高温が効果的
ダニは50℃を超える環境に長時間さらされると死滅します。特に60℃以上の高温では、15分以内に死滅するとされています。
そのため、高温の蒸気で畳表面の温度を一気に上げられるスチームクリーナーは、掃除だけでなくダニ対策にも一定の効果があります。ただし、家庭用のスチームクリーナーでは畳の内部まで熱が届かない可能性があり、奥に潜んだダニまで駆除するのは難しいかもしれません。
また、畳の材質やクリーナーの仕様によっては畳に変色や傷みが生じる恐れがあります。スチームクリーナーでダニ駆除を行う場合は、畳に使っても大丈夫な機種かどうか、事前に取扱説明書などで確認しましょう。
ダニが気になるなら、おそうじ本舗の「畳除菌クリーニング(※1)」

家庭でできるダニ対策には限界があります。特に畳の内部や裏側に潜むダニを完全に取り除くのは困難です。また、和室一室の畳全てにダニ対策を講じるとなると、多くの時間と手間がかかります。自分で対処するのが難しいと感じたら、業者にクリーニングを依頼しましょう。
おそうじ本舗の「畳除菌クリーニング(※1)」なら、専用の機材を使い、100℃の高温スチームを畳の内部まで行き渡らせて洗浄・除菌を行うため、高温に弱いダニにも有効です。
畳除菌クリーニングの前後には、ダニアレルゲンの量をチェックできるダニ検査用マイティチェッカーによる測定を実施(※2)。実際の事例では、クリーニング前に10μg(100匹)/㎡だった畳が、クリーニング後1µg(10匹)/㎡以下にまで減少したことが確認できました(※3)。


仕上げには害虫忌避剤(※4)を散布するので、クリーニング後のダニ予防効果も期待できます。
使用する洗剤や害虫忌避剤は、畳を傷めにくく、人体や環境に配慮した天然由来成分で作られているため、洗剤の刺激が心配な方も安心して依頼できます。おそうじ本舗では安全性が高く、人体や環境に配慮した洗剤などを積極的に採用しています。
(※1)全ての菌や汚れを除去するものではございません。汚れの状況により、完全に除去できない場合がございます。
(※2)ダニアレルゲンの減少を保証するサービスではございません。
(※3)2024年10月 当社調べ
(※4)害虫忌避剤は、完全に害虫を予防するサービスではございません。
まとめ|畳のダニ対策は「予防+業者へ畳クリーニングを依頼」
日本人にとってなじみ深く、和室の落ち着いた雰囲気作りに欠かせない畳ですが、その性質上、ダニの住処になりやすい素材でもあります。
ダニの繁殖を防ぐには、日々の掃除や湿度管理を徹底することが重要です。
しかし、こまめな掃除やダニ対策を心がけていても、畳の奥深くにはダニの死骸やフン、卵などが残っており、アレルギー症状を引き起こす原因となる可能性があります。
このような目には見えないダニが気になる場合は、家庭でできる対策にプラスして、業者に畳クリーニングを依頼するのがオススメです。快適な住環境と、家族の健康を守るためにも、検討してみてはいかがでしょうか。
また、畳は傷みやすく、基本的に水や洗剤を使った掃除はできません。自分では落とすのが難しい汚れがあるときも、無理に掃除せずに専門の知識と技術を持つ業者に依頼したほうがよいでしょう。
畳を衛生的に保つことは、ダニ対策にもつながります。日頃の予防に加え、定期的な畳クリーニングを取り入れることで、ダニの繁殖を防ぎましょう。
この記事の監修者
ハウスクリーニング商品・サービス開発西辻義貴
ビルメンテナンス業界やハウスクリーニング、ハウスコーティングなどに携わり、現職では、おそうじ本舗の商品や新サービスの開発を担当。お客様に『感動を売る、満足を売る』ことを念頭に置き、日々探求心を忘れず、くらしを支えるサービスの提供・開発に取り組む。
おそうじ本舗 自分でできるお掃除術 監修者について

