エアコンのお掃除
エアコンが臭い!酸っぱい臭いや生乾き臭がする原因と臭いを取る方法
エアコンをつけたときに、急に酸っぱい臭いや生乾き臭などの不快な臭いがしたことはありませんか?
不快な臭いはそれだけで気分が悪くなるので、エアコンを使うことが多いシーズンはエアコンの臭いをいち早く解消したいもの。
この記事では、エアコンからする不快な臭いの種類と原因、臭いを取り除く方法、臭いの予防方法などを解説します。
本記事を参考にして、エアコンの臭いの悩みを解消しましょう。

目 次
エアコンの不快な臭いの正体とは

エアコンから急に出てくる臭いで、不快な思いをするのは避けたいものです。
まずは、エアコンから発生する臭いの種類と原因を把握して、臭い取りの方法を試しましょう。
エアコンの不快な臭いには、大きく分けて3つの種類があります。
- 酸っぱい臭い
- 生乾きのような臭い
- ドブのような臭い
エアコンを送風運転にして、臭いがどれに当てはまるか確認してください。
次は、臭いの原因について一つずつご紹介します。
原因①酸っぱい臭い「カビ」「汚れ」「生活臭」
酸っぱい臭いは、いくつかの成分が組み合わさることで生じます。
具体的には、カビやホコリといったエアコン内部の汚れと、タバコや生活臭などが混ざることで、酸っぱい臭いに感じることがあります。
この場合、消臭スプレーを使っても臭いをごまかせないことがほとんどで、エアコン内部のカビや汚れを除去しないと臭いは改善されません。
また、部屋が不衛生だと酸っぱい臭いは解消しないでしょう。
原因②生乾き臭「雑菌」
生乾きのような臭いの原因は、主に雑菌です。
冷房や除湿運転時のエアコン内部では結露が発生します。ドレンパンという結露水の受け皿には水分が残りやすく、エアコン内部は高湿度の環境になります。
雑菌は水分と汚れがあれば急速に増殖します。ホコリなどの汚れを栄養分として分解する過程で、洗濯物の生乾き臭のような臭いを発生させることになります。
また、悪臭成分が水に溶けると、水分の蒸発とともに空気中に拡散され、さらに部屋中に臭いが広がってしまうのです。
原因③ドブのような臭い「カビ」「ドレンホースの不具合」
ドブのような臭いの原因は、主にエアコン内部で発生したカビとドレンホースの汚れや設置環境によるものが考えられます。
カビ
エアコン内部は安定した室温・カビが好む水分(結露水)があるため、カビにとっては格好の住環境といえるでしょう。エアコン内部にカビが発生すると、ドブ臭くなることがあります。
また、放線菌も臭いの発生源として考えられます。
カビ・放線菌などは、通常の掃除では除去できないエアコン内部の奥に発生していることが多いです。
ドレンホースの不具合
ドレンホースはエアコンの室内機で発生した水分を、室外に排水する働きがあります。
ドレンホースが汚れで詰まっていたりヘドロ状のものがたまっていたりすると、エアコンからドブ臭い臭いがする原因となります。
また、室外機の近くに側溝などがある場合は、溝の中の汚れた水の臭いがドレンホースを通じて室内に入ってくることもあります。その結果、エアコンをつけたときに、ドブの臭いが部屋に拡散されてしまうのです。
エアコンの臭いを放置すると起こるトラブル

エアコンから出る酸っぱい臭いや生乾き臭などを放置すると、不快に感じるだけではなく、さまざまなトラブルも生じやすくなります。
体調不良の原因になる
エアコンから不快な臭いがする原因の多くは、エアコン内部に増殖したカビや雑菌です。
エアコン内部でカビや雑菌が増殖していると、エアコンから吹き出す風に混じってカビや菌の胞子が室内に拡散されます。そのままエアコンを使い続けると、健康被害につながるおそれがあります。
特に乳幼児や高齢者など、免疫力が低い方がいるご家庭では注意が必要です。
冷暖房効率が低下する
エアコンから酸っぱい臭いや生乾き臭がするとき、エアコン内部にはホコリなどの汚れがたくさんたまっている可能性が非常に高いです。フィルターに汚れがたまって目詰まりすると、空気を取り込みづらくなります。その結果、エアコンの風量が弱まる・風量にムラがでるという状況を引き起こしやすいのです。
エアコン内部にあるアルミフィン(熱交換器)が汚れていると、温度調整がうまくできなくなります。アルミフィンは、空気を冷やしたり温めたりする重要な場所です。ここにホコリなどの汚れが付着すると、エアコンをつけているのに冷えない、暖まらないという状況になりやすいのです。
電気代が高くなる
エアコン内部に汚れがたまると、エアコンの性能が低下し、適切な温度に調節するために余分な電力を消費します。
また、エアコンの効きが悪いからと設定温度を頻繁に調整したり、風量を強くしたりすることも、消費電力を増やし、電気代が高くなる原因です。
水漏れや故障の原因になる
エアコン内部にあるドレンパンにホコリなどの汚れがたまっていると、水漏れにつながることがあります。
ドレンパンとは結露水をためる受け皿のことです。ここに汚れがたまると水が流れにくくなってしまい、排水が追いつかなくなると、溢れた水が室内機から漏れ出てしまうのです。
また、汚れがたまるとエアコンにかかる負荷が大きくなるため、故障しやすくなります。
エアコンの臭いを取り除く方法
エアコンから臭い風が出てくる主な原因は、エアコン内部にたまった汚れです。
エアコンに付着したホコリなどの汚れを放置すると、汚れを栄養源とするカビや雑菌が増殖し、不快な臭いが発生します。
臭いを取り除くには、エアコンを掃除してキレイにするのが効果的です。
さらに、定期的な掃除でカビや雑菌の増殖を防ぎ、エアコンの臭いを予防しましょう。
家庭でできる範囲でエアコンを掃除する

ここでは、ご家庭でできるエアコンの掃除方法をご紹介します。
作業中の誤作動を防ぐために、必ずエアコンの電源を切り、コンセントを抜いてから掃除を始めてください。
フィルターの掃除方法
フィルターの掃除手順を解説します。
【用意するもの】
- キレイなタオル2枚
- 台所用の中性洗剤
- 古歯ブラシ
- 掃除機
- エアコンの前面パネルを開け、フィルターを取り外す前にホコリを掃除機で吸い取ります。
- フィルターを取り外し、表面、裏面の順番で掃除機をかけてください。
- フィルターの裏面からシャワーをかけて、水洗いします。汚れが落ちにくいときは、台所用の中性洗剤や古歯ブラシを使い、汚れを優しくこすり落としてください。
- 洗い終わったフィルターは陰干しをするか、乾いたタオルで挟むように拭き、完全に乾かします。
- フィルターを元通りにエアコンに取り付けて、フィルター掃除は完了です。
吹き出し口の掃除方法
中まで手が届きにくい吹き出し口は、割り箸にキッチンペーパーを巻き付けて輪ゴムで固定したお掃除棒を使って掃除します。必要に応じて、台所用の中性洗剤も用意してください。
吹き出し口の掃除手順を解説します。
【用意するもの】
- 割り箸
- キッチンペーパー
- 輪ゴム
- 台所用の中性洗剤
- 吹き出し口のルーバーを手で動かして開きます。
- お湯で湿らせたお掃除棒を使い、吹き出し口の中の汚れを拭き取ります。
- 汚れが気になるときは、水で薄めた台所用の中性洗剤を使って汚れを取り除き、再度水拭きしてください。
合わせて読もう:自分でエアコンを掃除する方法を徹底解説!簡単に作れる掃除道具も紹介
ドレンホースの掃除方法
ドレンホースは細いので、無理に内部を掃除しようとするとエアコンや掃除機の故障、さらには室内機からの水漏れにつながるリスクがあります。不安な場合は、無理せずプロの業者に掃除を依頼しましょう。
ここでは、ご家庭でできるドレンホースの出口付近の掃除手順を解説します。
【用意するもの】
- 割り箸
- 古歯ブラシ
- 掃除機
- 布
- 割り箸や古歯ブラシを使い、ドレンホースの出口付近にたまった汚れを取り除きます。
- 布でホースの先端を覆い、布越しに掃除機で汚れを吸い取ります。直接掃除機のノズルをホースに当てると、水を吸い込んで掃除機が故障する原因になるため、必ず布を使用してください。
防虫キャップや逆流防止弁を取り付けることで、ドレンホースに入り込む虫や汚れを減らせます。ただし、一度入り込んだ汚れは排出されにくくなるため、定期的に取り外して掃除する必要があります。
合わせて読もう:エアコンのドレンホースの掃除方法は?汚れを放置すると水漏れの原因に!
業者にエアコンクリーニングを依頼する

掃除をしてもエアコンが臭うときは、汚れを除去しきれていない可能性が高いです。
フィルターの奥にあるアルミフィンや送風ファンなどの掃除がしにくい場所には、カビなどの汚れが長くとどまりやすいうえ、自分で掃除するのが困難な箇所です。
エアコン内部のカビやホコリを除去したいときは、業者にお任せしましょう。
エアコンクリーニングの専門業者なら、専用の高圧洗浄機や洗剤を使ってエアコンの内部を丸洗いするので、自分では手の届かないところにあるカビやホコリもキレイに除去してくれます。
また、室内機を高圧洗浄機で洗い流す際に、ドレンホース内にたまったヘドロ状の汚れやカビも水圧で一緒に洗い流せます。
エアコン内部やドレンホースにたまった汚れを取り除けば、不快な臭いの解消にもなるでしょう。
エアコンの臭いを予防する方法

エアコンの不快な臭いを予防するには、日頃から臭いが付きにくい状態を維持することが大切です。
ここでは、日常的にできるエアコンの臭い対策をご紹介します。
冷房や除湿運転後はエアコン内部を乾燥させる
湿気の多い夏は冷房や除湿運転を停止した後、1時間を目安に送風運転をしてください。冷房や除湿機能を使用した後は、エアコン内部に結露がたまっています。そのままにするとカビが増殖する原因となるので、送風運転でエアコン内部を乾かしておきましょう。
高性能なエアコンには「内部クリーン」が搭載されています。内部クリーンは冷房や除湿運転後にエアコン内部を乾燥させてカビの発生を抑制してくれる機能なので、こちらも活用してエアコン内部を乾燥させましょう。
こまめに部屋の換気をする
エアコンから出る不快な臭いの原因の1つは、部屋にこもった生活臭です。
こまめに換気して部屋の空気を新鮮な状態に保つことで、エアコンに生活臭がつきにくくなります。
また、換気をすることで湿度も下がるので、カビの増殖も抑制できます。
日頃から、換気を心がけましょう。
特に運転開始してからの10分間は、窓を開けておくことが大事です。運転開始直後は最もカビの胞子が吹き出しやすいと言われています。最初の10分は、窓を開けて換気するようにしてください。
換気扇や24時間換気システムの活用
雨の日や冬の寒い時期に、窓を開けての換気は避けたいものです。窓を開けたくない場合は、換気扇などを活用して換気しましょう。
キッチンの換気扇は排気量が大きいため、湯気や油を吸い込むだけでなく、ホコリなども吸い込んでくれます。
また、2003年7月以降に着工された一般的な住居には原則、機械換気設備(いわゆる24時間換気システムなど)の設置が義務付けられています。換気扇から汚れた空気を排出する一方で、部屋の壁や天井の換気口から屋外の空気を取り込める仕組みです。
換気口を閉じている場合は、換気口を開いて換気扇を回しましょう。
定期的に部屋の掃除をする
エアコンは室内の空気を吸い込み、内部で温度調節して吐き出すことで室温を維持しています。そのため、エアコンの使用中は、空気中に漂うホコリなどの汚れも空気と一緒に吸い込まれてしまいます。
エアコン内部に吸い込まれ、蓄積した汚れを栄養源に増殖するのがカビや雑菌です。カビや雑菌の増殖は、生乾き臭などエアコンの不快な臭いが発生する原因になります。
エアコン内部に汚れがたまりにくくするには、室内を清潔に保つことが大切です。定期的に部屋の掃除を行い空気中に舞うホコリなどの汚れを減らすことで、エアコン内部に入り込む汚れの量を減らし、臭いを防ぐことができます。
エアコンの臭い対策の注意点

エアコンの臭い対策には、いくつかの注意点があります。
間違った臭い対策はエアコンの不快な臭いを悪化させる可能性もあるため、正しい方法で対策を行うことが大切です。
消臭スプレーは使わない
エアコンは精密機械です。消臭スプレーが機械部品にかかると、故障につながるおそれがあります。また消臭成分がエアコン内部に残留すると、乾燥後にベタついて汚れを吸着してしまいます。付着した汚れは臭いの原因にもなるので、エアコンに消臭スプレーを使用することは避けましょう。
エアコンのフィルターは完全に乾かす
エアコンのフィルターを掃除した際に、フィルターが湿ったまま戻してしまうと、エアコン内部に水滴が入り込み、故障や生乾き臭の原因になりかねません。
洗ったフィルターは風通しのよい場所で陰干しするか、タオルでしっかりと水気を拭き取り、完全に乾かしてからエアコンに取り付けてください。
エアコンクリーニングはおそうじ本舗にお任せ
エアコンから急に出る酸っぱい臭いや生乾き臭を防ぐには、1年に1回を目安にエアコンクリーニングを行いましょう。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングなら、プロの技術と専用機材で、エアコンのカビ・汚れ・雑菌を徹底的に除菌洗浄(※1)します。
防カビチタンコーティング(※2)や130℃の高温で行うスチーム除菌(※3)、室外機クリーニングなどさまざまなオプションも選べるので、臭いの状態に合わせて対策することも可能です。
エアコンが欠かせない時期だからこそ、エアコンの臭いの原因を取り除き、快適に過ごしましょう。
(※1)全ての菌を除去するものではありません。
(※2)全てのカビを抑制するものではありません。
(※3)全ての菌を除去するものではありません。
この記事の監修者

ハウスクリーニング商品開発尾崎 真
おそうじ本舗の商品・サービス開発責任者を務め、国家資格であるハウスクリーニング技能士。 住まいのお掃除のコツや、暮らしに関するテクニックなど、お家で役立つ情報について満足していただける内容の改修を行っています。
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