0
更新:2022年04月18日
エアコンには冷房・暖房・除湿のほかに、送風という機能があります。「そもそも送風がどのような機能なのか知らない」という方もいるのではないでしょうか?
送風はエアコン内部のカビの繁殖を抑制したり、運転効率をアップして電気代を節約したりと、使い方次第でとても便利な機能なのです。
エアコンの機種によっては送風機能が付いていない場合もありますが、今回はエアコンの送風機能について詳しくご紹介します。
目 次
エアコンの送風は、冷房・暖房・除湿とどう違うのでしょうか?機能を使い分けるには、それぞれの特徴を知っておくことが重要です。冷房・暖房・除湿と送風機能の違い、送風機能がない場合の対処方法をご紹介します。
送風は、温度や湿度を変えずに部屋の空気を循環させる機能です。室内の空気を取り込んだら、そのまま室内へと空気を送り出す働きがあります。
送風を使うとき、エアコンのどのパーツが稼働しているかご存知ですか?
送風機能は、内部の送風ファンのみが動作して熱交換器のアルミフィンや室外機は動作しません。
エアコンは起動してから室内の温度が設定温度になるまでの間が最も電気代がかかるので、温度調整をしない送風は電気代もそれほどかかりません。
次に、冷房・暖房にはどのような機能があるのか見てみましょう。
冷房は温度・湿度の両方を下げて、冷風を送り出します。暖房は温度を上げて湿度を下げて、温風を送り出します。
温度調整が必要な冷房と暖房は、送風ファンだけでなく熱交換器のアルミフィンや室外機も動作しています。
除湿は部屋の湿度を下げることができます。湿度を下げるためには部屋の空気をエアコン内部に取り込んで冷やし、空気中の水分を取り除きます。
また、除湿には弱冷房除湿と再熱除湿の2種類があります。
弱冷房除湿は湿度を下げるために冷やした空気をそのまま部屋に戻します。
再熱除湿は、部屋の温度を下げずに湿度だけを下げます。湿度を下げるために一度室内の空気を冷やして、適温に温めなおしてから部屋に空気を戻します。
再熱除湿は工程が多い分、弱冷房除湿に比べると電気代が高くなりがちですが、温度は下げずに湿度のみ下げたいときに便利です。
それぞれの特徴を理解した上で、上手に使い分けましょう。
メーカーによっては、エアコンに送風機能がない場合もあります。そんなときは、室温が30度以下のときに冷房を最高温度(31度)に設定して運転すると、送風として利用できます。
冷房を送風として利用できる理由は、室内温度よりも高い温度にすると熱交換の必要がないからです。内部の送風ファンのみが稼働するので、送風と同じように風のみを送り出すことができるのです。冷房は、構造上どんなに温度を高くしても暖かい風が出てこないので、覚えておくと便利です。
エアコンのカビ対策をするには、エアコンにカビが発生する理由や、カビが繁殖しやすい環境について理解しておく必要があります。エアコンのカビ対策をする前に、エアコンとカビの関係を把握しておくとよいでしょう。
エアコンにカビが発生する原因の一つが、冷房を使用したときに出る結露です。エアコン内に結露水が溜まると、カビが発生しやすくなります。エアコンから出てくる風のニオイが気になったら、カビが発生しているサインかもしれません。
カビは、室温20度~30度・高湿度の環境を好みます。さらに、ホコリや汚れに含まれるたんぱく質をエサにして増殖します。特にフィルター部分はホコリが溜まりやすい箇所です。カビの繁殖を防ぐためにも、フィルターの掃除が欠かせません。
最もカビが繁殖しやすい時期は、梅雨です。梅雨時期は、月の平均湿度が70~80%とかなりの高湿度です。気象庁によると、5月から8月にかけての東京の平均湿度は70%以上になると言われています。
さらに、夏場は暖かいため、空気に水蒸気が多く含まれています。湿気がある空気をエアコン内に取り込むので、カビや雑菌が繁殖しやすい環境と言えるでしょう。
送風運転は、カビ対策として有効な方法です。エアコンの送風機能を活用することで、カビの増殖を抑えることができます。定期的に送風運転を行って、カビ対策をすることをおすすめします。
冷房使用後は、エアコン内部のアルミフィンが結露で濡れた状態になります。
送風運転をしてエアコン内部を乾燥させ、結露を蒸発させることがカビの繁殖を抑えることに繋がります。冷房使用後、約1時間の送風運転を行ってください。
高機能なエアコンには「内部クリーン」という機能が付いていて、冷房後の送風運転を自動で行ってくれます。エアコンを使用しないときも、常にONにしておくことをおすすめします。
送風機能を上手に活用することで、エアコンの運転効率をアップすることができます。運転効率がアップすれば、無駄に消費電力を使わなくなるので、電気代節約が期待できるでしょう。
送風運転時は大きなエネルギーを必要とする熱交換を行わないため、冷房や暖房を使うときよりも電気代がかからないのです。
送風運転時の電気代は、扇風機の電気代とさほど変わりません。ほとんどの場合、冷房や暖房を使うときの7分の1〜10分の1に電気代を抑えることができます。
それでは、送風機能を使うタイミングなどのポイントについて解説します。
室内が熱いとき最初から冷房を使うと、設定温度と室内温度の差を縮めるためにエアコンがフル稼働することになります。室内温度が高いほど、エアコンのフル稼働の時間が長くなり、その結果電気代がかさむことになってしまいます。
夏に帰宅したとき、締め切った部屋が外より暑く感じたら、まずは窓を開けて送風運転にしましょう。室内の熱気を外に逃がしてから冷房を付けると、効率よく室内を冷やすことができます。
冷房使用前に送風運転をすることで、エアコンのフル稼働の時間を短くすることができます。
エアコンの送風機能は、扇風機やサーキュレーターと同じ役割です。身体に風が当たることで体感温度を下げることができるので、冷房を使うほどではない暑さなら、送風運転にしてみましょう。
室内の空気は、室内の全ての場所で温度が均一になっているわけではありません。暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まりやすいという性質があります。
冷房をつけたら冷え過ぎたり、暖房をつけたのになかなか暖かくならなかったりした場合は、送風運転にしてみてください。
エアコンは高い場所に設置されていることが多いので、部屋の空気を循環させて室内の温度を均一化することが可能になります。
快適に過ごすために、上手に送風機能を使いこなしましょう。
送風機能の使い方や効果を正しく理解しておかないと、熱中症になったり暑くて不快に感じたりすることがあります。電気代節約になるからと送風機能をむやみに使うのではなく、効果的に使うために、注意点も理解しておきましょう。
暑さが厳しい真夏は無理せずに、冷房を使用してください。送風機能は、部屋の温度を下げることはできません。締めきった部屋で送風運転している場合、多少涼しさを感じても温度や湿度は下がっていないため、熱中症になるリスクがあります。
また28度以上の部屋にいる場合、熱中症になりやすいので、注意してください。水分補給などで、熱中症対策することも大事です。
寝るとき冷房をつけっぱなしにすると風邪をひきそうと心配な方は、寝る1時間くらい前に、冷房を少し低めの温度設定(25度くらい)にして、いったん部屋を涼しくしましょう。その後、送風運転に切り替えることをおすすめします。
それでも気温や湿度によっては、熱中症のリスクはあります。熱帯夜は冷房を28度くらいで朝までつけっぱなしにしても問題ありません。「快眠モード」や「おやすみモード」がある場合は、積極的に使用しましょう。自動的に快適な温度と湿度にしてくれます。
送風運転時は、温度設定をしても、温度が低くなったり高くなったりしません。それは、熱交換器を使用しないからです。快適にしたい場合は、温度でなく風量を調整するとよいでしょう。
送風運転では、湿度を下げることはできません。湿度を下げたいときは、除湿機能を使ってください。梅雨時などジメジメして湿気が多いと感じるときは、除湿機能を使うと快適になります。
送風運転は、完全なカビ対策にはなりません。あくまで、カビの繁殖を抑えるための対策です。カビが発生しないわけではないので、エアコンの掃除は必要です。カビを完全に除去するには、プロにエアコンクリーニングを依頼することをおすすめします。
エアコンがホコリなどで汚れていると、カビが発生しやすくなります。また、フィルターが目詰まりしていると運転効率も下がり、電気代が高くなります。エアコンを掃除して、カビ対策・運転効率をアップさせましょう。
自分で掃除できる範囲は、定期的に掃除することをおすすめします。掃除を行う前は、感電防止のためにコンセントを抜いておくことを忘れずに。
まずは、フィルターの掃除です。エアコンにフィルターをつけたままの状態で、掃除機でフィルターと周辺のホコリを軽く吸い取ってください。その後、エアコンからフィルターを取り外し、表面、裏面の順に掃除機をかけてホコリを取ります。
掃除機でとれなかったホコリは、シャワーで水洗いしましょう。それでも落ちない頑固な汚れは、中性洗剤を薄めて柔らかいブラシで洗い流してください。
最後に、乾いたタオルで優しく水分を拭き取り、しっかり干して乾かしてからエアコンに取りつけます。フィルターは2週間に1回のペースで、掃除することをおすすめします。
次に、エアコン表面の汚れやホコリを拭き取ります。このとき、フィルター以外は取り外すと故障の原因になりかねないので、分解はしないでください。
綺麗なタオルなどで、エアコンの表面のホコリや汚れを拭き取ります。風向きルーバーや吹き出し口付近は、タオルを指に巻き付けて手の届く範囲だけ拭き取ってください。
頑固な汚れの場合は、薄めた中性洗剤をタオルに浸み込ませて拭きとります。洗剤が残らないよう水拭きした後、から拭きも忘れずに。
最後に30分程度の送風運転を行い、しっかりと乾かしましょう。月1~2回のペースで掃除することをおすすめします。
エアコン内部の汚れやカビをしっかり掃除したい場合は、プロにお任せすることをおすすめします。
送風運転や定期的な掃除で、ある程度カビの繁殖を抑えることはできますが、エアコンは使い続けるとどうしても内部に汚れが蓄積されて、その汚れを餌にカビが増殖します。
エアコン内部が汚れていたり、カビだらけになっていたりすると、エアコン使用時にホコリやカビの胞子が室内に飛散することになります。
清潔な状態でエアコンを使うためにも、定期的にプロにエアコンクリーニングを依頼しましょう。
また、エアコンは精密機械なのでエアコンクリーニングは、自分で行わずにプロにお任せしましょう。エアコン内部の掃除には専門知識が必要で、自分で掃除を行うと、分解したエアコンを元に戻せなくなってしまったり、水や市販の洗浄スプレーを電気部品にかけてしまったりすると、故障する恐れがあるのでプロに任せるのが安心です。
プロならば手が届かない掃除が難しい場所も、専用の道具を使い掃除することができ、洗浄力が高い洗剤と高圧洗浄機でエアコン内部の隅々まで綺麗に掃除することができます。
自分で掃除できるフィルターなどはこまめに掃除して、エアコンの内部はプロにクリーニングを依頼しましょう。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングは、卓越した技術力と専用機材を駆使してエアコンのニオイやカビ、汚れ、さらに雑菌まで徹底的に分解洗浄。完全分解洗浄は、洗浄の妨げになる部品を完全に取り外してエアコンの隅々まで徹底的に洗浄します。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングは、卓越した技術力と専用機材を駆使してエアコンのニオイやカビ、汚れ、さらに雑菌まで徹底的に分解洗浄。完全分解洗浄は、洗浄の妨げになる部品を完全に取り外してエアコンの隅々まで徹底的に洗浄します。