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更新:2024年08月19日
冷房を使用していると、エアコンから水が漏れてきたり降ってきたりした経験はありませんか?
エアコンの水漏れには、エアコン内部やドレンホースの汚れ、設置環境の問題、故障など、さまざまな原因が考えられます。
水漏れを無視してエアコンを使用し続けると、周囲が汚れるだけではなく、感電や漏電のリスクも高まります。
エアコンから水が漏れていたら直ちに使用を停止し、原因を突き止めたうえで適切な対策をしましょう。
本記事では、エアコンが水漏れする原因とその対処方法について詳しく解説します。
目 次
エアコンから漏れてくる水は、エアコンの内部で発生した水滴です。
しかし、エアコン内部で水滴が発生する現象自体はエアコンの仕組み上自然なものであり、異常なことではありません。
ここでは、エアコンから水漏れする原因について解説します。
エアコンの内部にはアルミフィン(熱交換器)と呼ばれるパーツが備わっており、この部分で空気の温度を調節して、暑い部屋を涼しくしたり、寒い部屋を暖かくしたりしています。
冷房や除湿運転時にアルミフィンで暖かい空気が急激に冷やされると、エアコン内部では結露が生じて水滴が発生します。
夏の暑い日に、コップに冷たい水を入れると、周りに水滴がつくのと同じ原理です。
冷房や除湿運転をしている時には水滴が発生し続けるため、そのままにしておくと室内機から水が漏れ出てしまいかねません。
そこで、エアコン内部には水滴を受け止めるための「ドレンパン」というパーツが設置されています。ドレンパンで受け止められた水滴は、ドレンホースを伝って屋外に排出されます。
通常であれば、エアコンの室内機から水漏れすることはありません。
しかし、エアコンの内部が汚れていたり、ドレンパンやドレンホースに不具合が発生したりすると、エアコンから水漏れしてしまうことがあります。
また、水漏れの原因には、冷媒ガスの不足によるものも一定数あります。
水漏れを放置すると、床や壁に水滴が付着してカビが発生しやすくなります。
ひどい場合は、木材が腐ったり家具や家電が壊れて買い替えが必要になったりすることもあるので、深刻な状況にならないうちに、早急に対処しましょう。
エアコンから水漏れしてしまった時には、状況を悪化させないために応急処置をしなければなりません。
水漏れした時に、すぐにやるべきことを解説します。
水漏れを発見したら、すぐにエアコンの電源を切りましょう。
エアコンの電源を切れば水滴も発生しなくなるので、水漏れを止めることができます。
エアコン本体の電源コードをコンセントから抜くことも必須です。
コンセントを差したままにしておくと、漏電して火災を引き起こしかねません。もしコンセント周辺も水で濡れていたら、ブレーカーを落として水分を拭き取ることで漏電や感電を防ぐことができます。
エアコンの周辺においてある家具や家電に水がかからないように、別の場所に移動させておきましょう。大きい家具や備え付けの家具など、動かすのが難しいものにはビニールシートやビニール袋をかけておきます。
エアコンの水漏れに対し応急処置を施したあとは、水漏れを根本的に解決するための対処が必要です。
まずは水漏れしている箇所を特定し、原因を突き止めましょう。
ここでは、水漏れが起こりやすい3つの箇所と、考えられる水漏れの原因について解説します。
エアコンと壁の間から水漏れしているときは、エアコンの室内機とドレンホースの接合部分に問題が生じているかもしれません。
または、ドレンホースの排水不良による水の逆流が原因である可能性が考えられます。
エアコンの吹き出し口や本体下部からの水漏れも、ドレンホースの排水不良が主な原因です。ドレンホースが汚れなどで詰まってしまうと、うまく排水できずに室内機側で水漏れが発生します。
また、エアコン内部で発生した結露水の受け皿であるドレンパンに汚れがたまっている場合も、容量を超えた結露水があふれ、水漏れを引き起こします。
もう一つ考えられる水漏れの原因が、室内温度と冷房の設定温度の差です。双方の温度差が大きすぎると、吹き出し口付近で結露が発生し、吹き出し口に水滴がつくことがあります。
室外機からの水漏れは通常の動作によるものなので、基本的には問題ありません。室外機から水漏れしているように見えたら、水が出ている箇所をよく確認してください。
夏の冷房運転時には、室内機からの結露水が屋外のドレンホースを通じて排出されます。ドレンホースの排出口は室外機のすぐ近くに設置されているのが一般的です。そのため、ドレンホースから出た排水が室外機からの水漏れに見えている可能性があります。
また、冬の暖房運転時には室外機から出る冷風により室外機に霜が付くことがあります。室外機に霜が付いたままでは運転効率が低下するため、霜を溶かすために行われるのが霜取り運転です。この霜取り運転の際に、溶かされた霜が水や湯気となって室外機から流れ出てくることがあります。
ここでは、水漏れのさまざまな原因について詳しく解説します。
エアコンの水漏れの原因はドレンホースの不具合が最も多いです。
室内機から壁を伝って水が漏れているときは、何らかの不具合により、ドレンホースで排水しきれなかった水が逆流している可能性があります。
ドレンホースの不具合には、主に3つのケースが考えられます。
一見、問題ないように見えても、ドレンホースの内部には泥や草、虫などのゴミなどが詰まっていることがあります。
ドレンホースの排水口が水たまりの中に入っていたり、石などで排水口が塞がれていたりして排水の妨げになっていることがあります。
ドレンホースの排水口が曲がっていて、下を向いていないなど、水が流れにくい形になっていることも考えられます。
水漏れの原因がドレンホース以外にある場合は、エアコン内部のフィルターやアルミフィン、ドレンパンなどの汚れによることが考えられます。
フィルターが汚れて目詰まりしていると、うまく室内の空気を吸い込めずにアルミフィンが過剰に稼働してしまいます。その結果、取り込んだ空気が冷えすぎて水滴が大量に発生してしまい、排水が追いつかないことがあります。
アルミフィンに汚れがたまることでも水滴が大量に発生し、排水が追いつかずに水漏れすることがあります。
ときには、排水しきれなかった水滴が、送風ファンで送り出される風と一緒に吹き出し口から飛んでくることもあるのです。
水滴の受け皿であるドレンパンにホコリや汚れがたまっていると、排水が追いつかずに受け皿から水があふれて水漏れすることがあります。
エアコンが水漏れする原因には、送風口の結露もあげられます。
送風口にある風向きルーバーに冷気があたることで水滴が発生して、水漏れになることがあります。この現象は、暑い時期や部屋の湿度が高いときに発生しやすいため、該当する時期は注意しましょう。
水漏れには、他にもさまざまな原因があります。
ドレンパンはエアコン内部で発生した水滴の受け皿です。
ドレンパンが破損していると水を受け止めることができずに、エアコンから水が流れ出てしまいます。
エアコン内部の水はドレンパンにたまり、そこからドレンホースを伝って排水される仕組みです。
しかし、ドレンパンとドレンホースの接続部分が緩んでいたり抜けていたりすると、ドレンホースから排水されずに、エアコンから水が漏れ出てしまいます。
冷媒ガスが不足すると熱交換がうまく行われません。その結果、アルミフィンに霜が付着してしまうことがあり、その霜が溶けて水が流れ出てしまいます。
また、冷媒ガスの不足時に、湿度が高いとアルミフィンに氷が付着してしまいます。そのままエアコンを稼働させると氷が風と一緒に飛んでいく危険性もあるのです。
通常壁掛けタイプのエアコンは水平器を用いて傾かないように設置しますが、設置不良によりエアコン本体が傾いていると、水滴がドレンパンに落ちにくくなります。また、ドレンパンに水が落ちたとしても、ドレンパンから水が漏れ出てしまう可能性もあるでしょう。
室内と室外の気温差が大きくなる真夏には、エアコン内部で発生する結露水が多くなります。その結果、排水が追いつかず水漏れを引き起こしてしまうこともあるのです。
それでは、実際にエアコンが水漏れしたときの対処法を解説します。
必ずエアコンの電源を切ってから行ってください。
その後、原因に応じてドレンホースの不具合の解消や、エアコン内部の掃除などを行います。
はじめに、ドレンホースの排水口が塞がっていたり、曲がっていたりしていないか確認します。
排水の邪魔になりそうな物は移動させてください。
ドレンホースが水たまりに入っている場合は、ドレンホースの先端を切って地面に付かないよう長さを調節します。
劣化などもなければ、ドレンホースの中にゴミや汚れが詰まっていないか確認して、詰まりを取り除きます。
先端にたまった汚れを割り箸などで取り除いた後に、ホース内部の汚れを掃除機で吸引する方法です。このとき、掃除機とドレンホースの間にタオルを一枚挟むことで、掃除機が水を吸いこんでしまうのを防げます。
ドレンポンプというドレンホース専用の掃除道具を使う方法です。ドレンホース先端にドレンポンプの先端を密着させハンドルを引いて、詰まりを除去します。
この道具を使うには専門知識が必要で、使い方を間違えるとエアコン室内機側に水が押し出されてしまうことがあります。室内機の基板などを濡らしてしまうと故障の原因にもなるため、専門の業者に依頼しましょう。
エアコン内部にホコリや汚れが蓄積されるのも水漏れの原因の1つなので、エアコン内部の掃除を行いましょう。
フィルターの目詰まりが原因で、結露による水滴が発生しやすくなります。
フィルター掃除を行い、ホコリなどの汚れを取り除きましょう。
エアコン内部にホコリや汚れがたまっていると、排水経路を塞いでしまい水漏れすることもあるので、エアコンクリーニングで内部の汚れを取り除きます。
専門知識や技術がない状態でエアコンクリーニングを行うと、故障や火災といったトラブルの恐れがあるため、必ず専門の業者に依頼しましょう。
冷房や除湿運転をするとき、室温と設定温度に差がありすぎると、水滴が大量に発生して水漏れする可能性があります。温度差を極力小さくして、結露しにくい状態にしてください。ただし、設定温度を上げすぎると熱中症の危険性も高まるため、室温28℃を目安に調節しましょう。
また、風向きルーバーを水平にすることも、水滴の発生を防ぐ方法の1つです。エアコンの風が風向きルーバーにあたらないようにすることで結露を防ぎます。
エアコンの劣化や故障が原因の場合は、自分で対処することは難しいので、修理業者に依頼するか、買い替えを検討しましょう。
エアコンの水漏れを防ぐには、ご家庭での定期的なメンテナンスが欠かせません。
ここでは、水漏れを予防するための方法をご紹介します。
エアコン内部にたまった汚れが原因で起こる水漏れを防ぐには、こまめなエアコン掃除が効果的です。
2週間に1回を目安に、できる範囲でフィルターや本体カバー、風向きルーバーの掃除を行いましょう。
詳しくはこちら:自分でエアコンを掃除する方法を徹底解説!簡単に作れる掃除道具も紹介
ドレンホースも定期的に掃除して、ホースの先端に汚れがたまらないようにしてください。掃除する際にはドレンホースや室外機周辺のゴミや汚れも取り除き、排水の障害となるものがないか確認しておきましょう。
詳しくはこちら:エアコンのドレンホースの掃除方法は?汚れを放置すると水漏れの原因に!
エアコンは、時間の経過とともに内部に汚れが蓄積されていきます。汚れがたまると水の流れをせき止めてしまい、エアコン内部で発生した水を屋外へ排出できずに水漏れしやすくなります。
プロが行うエアコンクリーニングは、専用の高圧洗浄機を使い、エアコン内部を大量の水で洗浄するので、ドレンホースの中の汚れも洗い流すことができます。
暑い夏の時期は、快適に過ごすためにも冷房が欠かせません。冷房を使用する前にエアコンクリーニングで内部をキレイに掃除して、水漏れトラブルを回避しましょう。
エアコンのフィルターや本体外側は自分で掃除できますが、内部には掃除が難しい箇所があります。内部を掃除するには、エアコンの構造を理解して分解・組み立てを行わければなりません。
また、自分でエアコンクリーニングを行うと、水や洗剤が精密機器にかかって故障したりトラッキング現象で火災になったりする恐れがあります。エアコンクリーニングは専門知識と技術が必要なので、専門業者に依頼しましょう。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングは、水漏れトラブルの原因になりやすいアルミフィンやドレンパンも丁寧に洗浄します。
エアコン専用の高圧洗浄機で内部を丸洗いするので、水圧によりドレンホースの詰まりも同時に改善できます。ドレンホースの詰まりの原因となりやすい、水滴とホコリやカビなどが混ざったドロドロの汚れもスッキリ洗い流せるのです。
さらにオプションの完全分解洗浄(※1)なら、ドレンパンや送風ファンを取り外して洗浄するので、エアコン内部の奥の汚れまでキレイに洗い流せます。取り外したパーツも個別に洗浄するので、細部の汚れも残しません。
エアコンを快適に利用するためにも、おそうじ本舗のエアコンクリーニングでエアコン内部の汚れを徹底的に除去しましょう。
(※1)汚れの状況により、完全に除去できない場合がございます。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングは、卓越した技術力と専用機材を駆使してエアコンのニオイやカビ、汚れ、さらに雑菌まで徹底的に分解洗浄。完全分解洗浄は、洗浄の妨げになる部品を完全に取り外してエアコンの隅々まで徹底的に洗浄します。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングは、卓越した技術力と専用機材を駆使してエアコンのニオイやカビ、汚れ、さらに雑菌まで徹底的に分解洗浄。完全分解洗浄は、洗浄の妨げになる部品を完全に取り外してエアコンの隅々まで徹底的に洗浄します。