0
更新:2023年10月05日
真夏や真冬は一日中エアコンを使用しているご家庭が多いのではないでしょうか?
外気温と室内の温度の差が大きい真夏や真冬は多くの電力を使用するため、エアコンの電気代が高くなってしまいます。エアコンを稼働して快適な温度で過ごしたいけれど、節電もしたいという方は少なくないはず。
また、近年では「電力需給ひっ迫警報」により、節電対策が求められています。
こちらの記事では、エアコンの節電をしつつ快適に過ごす方法を紹介しますので、ぜひお試しください。
近年、環境問題の深刻化などの理由から、世界中の多くの国で省エネルギーの取り組みが進められています。
資源に乏しい日本では、以前から効率的なエネルギー消費が求められ、省エネ法が制定されるなど国をあげて省エネルギーに取り組んできました。
日本経済の発展とともにエネルギー消費の効率化を推し進めてきた結果、現在では日本の省エネ技術は世界最高水準といわれるレベルに達しています。
しかし、エネルギー資源の大部分を輸入に依存している日本にとって、安定したエネルギー供給を確保することは、今後も重要な課題であることに変わりはありません。
地球温暖化の進行にともない、世界中で環境問題への関心が高まっています。
温室効果ガスの大部分を占めるCO2排出量の削減や、より積極的な省エネへの取り組みが求められる時代になりました。
家庭からのCO2排出量を減らすためには、普段から節電を意識して生活することが大切です。
日本では2022年頃から「電力需給ひっ迫警報」がたびたび発令されるようになりました。
これは、特定の時期や地域における電力需要が供給を上回るかもしれない状況が頻発していることを示しています。
このような状況を避け、大規模な停電を防ぐためには、消費者一人ひとりが意識して節電に務めることが必要不可欠です。
エアコンを使う時期に気になるのが、電気代です。
家庭の電気使用量は、電気機器別に見ると冷蔵庫がトップです。次に照明器具、テレビ、エアコンと続きます。
出典:資源エネルギー庁 省エネルギー対策課
トップランナー基準の現状等について
3.トップランナー対象機器の現状について ①家庭における機器別エネルギー消費量の内訳について(H21年)(https://www.meti.go.jp/committee/summary/0004310/017_s01_00.pdf)
上位の電気機器は季節問わず日頃から使用するものですが、エアコンの使用頻度は夏と冬が最も多い傾向があり、春や秋は使用することが少ないにもかかわらず、電気使用量の割合に大きく影響しています。
また、総務省統計局の「家計調査報告」によると、2020年の平均電気代(2人世帯以上)は、1月12,232円、2月13,201円、3月13,100円です。これに対して、8月9,661円、9月11,206円、10月10,152円とあり、冬よりも夏の電気代が低いことがわかります。
このことから、真冬は電気代が高くなってしまう傾向があるといえます。
出典:政府統計の総合窓口(e-Stat)(https://www.e-stat.go.jp/)
家計調査 住居~光熱・水道
(品目分類) 第5表 1世帯当たり年間の品目別支出金額,購入数量及び平均価格(二人以上の世帯)(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20200&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330006&result_back=1&cycle_facet=tclass1%3Atclass2%3Atclass3%3Acycle&tclass4val=0)
冷房より暖房の方が、電気代が高くなりやすいのはなぜでしょうか?
室内温度と設定温度の差に着目してみると、暖房の電気代が高くなりやすい理由がわかります。
エアコンは、起動してから室内の温度が設定温度になるまで稼働している時間が最も消費電力が増えます。
例えば、室内温度が32℃で冷房の設定温度を28℃にした場合、室内温度が4℃下がるまでフル稼働します。
一方、室内温度が10℃で暖房の設定温度を20℃にした場合、室内温度が10℃上がるまでフル稼働します。
室内温度と設定温度の差が大きいほどエアコンの消費電力が増えるので、冷房より暖房のほうがエアコンの電気代が高くなってしまうのです。
もちろん、夏でも冷房の設定温度をかなり低くした場合は、暖房と同じくらい電気代が高くなる可能性はあるので、適切な温度設定をして節電に努めましょう。
冷房と除湿(ドライ)ではどちらの電気代が高いか、気になる方も多いのではないでしょうか?
冷房機能は、空気を冷やすことで設定温度になるまで室温を下げます。それに対して、除湿機能は空気を冷やすだけではなく、湿度を下げる働きもします。
除湿には弱冷房除湿・再熱除湿の2種類があり、一般的な除湿機能で知られているのが弱冷房除湿です。
弱冷房除湿は除湿と冷房を同時に行うのが特徴で、冷却した空気をそのまま吹き出します。
次に、再熱除湿は温度を下げずに湿度だけを下げる機能です。冷却した空気を再加熱するので、部屋を冷やす効果はありません。
部屋の広さや温度・湿度、運転時間など条件によって変わることもありますが、基本的には再熱除湿が最も電気代が高く、次いで冷房、弱冷房除湿の順となります。
室温を下げたいというときは冷房、湿度を下げたいときは除湿と使い分けながら、上手に節電しましょう。
エアコンの設定温度によって、電気代は大きく変わります。とはいえ、設定温度をどのくらいにすればいいかわからない方もいるかもしれません。
設定温度は、冷房28℃、暖房20℃を目安にしてください。
資源エネルギー庁が紹介している「家庭向け省エネ関連情報」によると、夏は外気温度31℃のとき、エアコンの設定温度を27から28℃に変更すると年間で約940円の節約になります。冬は外気温度6℃のとき、エアコンの設定温度を21℃から20℃に変更すると、年間で約1,650円の節約になります。
設定温度を1℃変えるだけで、消費電力を約10%削減できるのです。
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト「家庭向け省エネ関連情報」(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/airconditioning/index.html)
「夏28℃・冬20℃」という設定温度は、節電のための目安として推奨されてはいますが、必ずしもこの温度に設定する必要はありません。
実際には、外気温や湿度、日当たりや家の断熱性能など、さまざまな要因で快適に過ごせる温度設定は異なります。
エアコンの温度を「夏28℃・冬20℃」に設定していて暑さや寒さを感じたら、無理せず適切な温度に調整しましょう。
極端な温度の上げ下げはせずに、目安の設定温度から1~2℃ずつ微調整していくことで、節電効果を維持しながら快適な室温を保つことができます。
詳しくはこちら:エアコンの設定温度は何℃が適切?体感温度や節電についても解説
真夏や真冬は毎日エアコンを使うため、電気代を抑えたいと思っている方が多いのではないでしょうか?
エアコンは使い方を少し工夫するだけで、節電につなげることができます。
ここでは、誰でも簡単にできるエアコンの節電方法をご紹介します。どれもすぐに実践できるので、ぜひ参考にしてください。
エアコンを自動運転にすると、室内の温度に合わせて風量も調整してくれるため、エアコンが効いているのをいち早く実感できるでしょう。
設定温度まで一気に室内の温度を調整した後は、省エネ運転に切り替わるので、節電になります。
節電を意識しながらエアコンを使うなら自動運転がベストですが、思うように快適な室温にならないと感じることもあるかもしれません。
その場合、設定温度は変えずに風量を上げましょう。
エアコンの風量を上げることで室内の空気が循環し、部屋全体の温度がより均一になりやすくなります。
電気代が高くなるのではと思われるかもしれませんが、実は風量を上げても電気代はさほど変わりません。それよりも、エアコンの設定温度を変えることで室内温度との差が大きくなる方が、電気代に与える影響は大きくなります。
エアコンの設定温度を変えたいと思うときは、まずはエアコンの風量を上げてみてください。
しばらく強めの風量でエアコンを稼働させ、快適な室温になったところで再び自動運転に切り替えましょう。
風向きを調整することも、エアコンの節電につなげられます。
エアコンを稼働させているのに場所によっては涼しく、または暖かく感じられないことはありませんか?
これは冷たい空気は下、温かい空気は上に移りやすいことが原因です。
最近のエアコンは、風向きも自動で調節する機能を搭載している機種が多いので、基本的に自動運転にしておけば問題ありません。
風向きの自動調節機能がない古い機種の場合は、エアコンの風向きルーバーを手動で調整する必要があります。
冷房使用時の風向きは水平に、暖房使用時の風向きは下向きにして、部屋の下の方に快適な温度が行き渡るようにしましょう。
エアコン稼働時に、扇風機やサーキュレーターを併用して、空気の循環をさらに促すことも節電に有効です。
夏は、エアコンの冷気が落ちる位置に扇風機を設置しましょう。エアコンの風向きルーバーを水平にしている場合、エアコンの反対側の壁近くが適しています。
エアコンと扇風機が向かい合わせになるように設置し、扇風機の風向きを水平にすると冷気が循環し効率よく部屋を冷やすことが可能です。
また、部屋の下の方にたまった冷気を水平に送ることで、体に風が当たり体感温度が下がるので涼しく感じます。
冬は、部屋の真ん中あたりに扇風機やサーキュレーターを置いて、風を天井に向かって垂直に送るようにしてください。
部屋の上の方にたまっている暖かい空気を循環させ、下の方にも暖気を送ることで、エアコンの効果を実感しやすくなります。
室内の空気をコントロールして、むやみに設定温度を上げたり下げたりすることを防ぎ、消費電力を抑えましょう。
一般的に節電するには、電源をこまめに切ることがよいとされています。
しかし、エアコンの場合は、こまめに電源を切ることで、かえって電気代がかかってしまうことがあります。
エアコンは、電源を入れてから室内が設定温度になるまで稼働している間が最も電力を使うため、短時間の外出ならつけっぱなしにした方がよいでしょう。
ただし、数時間〜半日以上の外出時は電源を切りましょう。
部屋を快適な温度にしたいとき、エアコンで設定温度を調整する方が多いかもしれません。
ですが、湿度を調整することもオススメです。
そもそも、夏と冬では快適だと感じる湿度が異なります。
例えば、夏は湿度が高く体感温度が上がるため蒸し暑く感じます。したがって、除湿すると快適になります。
一方、冬は湿度が低く体感温度が下がるため、加湿した方が良いでしょう。
エアコンを使うときは、湿度を調整してより快適な生活環境を作ってみてください。
外気の影響を受けづらくすることも、エアコンの節電に効果的です。
窓は外気の熱が出入りしやすいので、断熱性を上げるためにカーテンを閉めたり、窓に断熱シートを貼ったりしましょう。カーテンは厚手のものや、床までしっかり届くものがオススメです。
夏の日中は、レースのカーテンやすだれで日射しをカットするのも効果的です。
カーテンや断熱シートを活用することで、夏は日射しを防ぐだけでなく、冷房の冷気が外に逃げるのを防ぐこともでき、冬は室内の暖気を閉じ込めて外気が入るのを防ぎます。
エアコンのフィルターの掃除も節電に欠かせないものです。
フィルターにホコリや汚れが溜まると目詰まりするため、冷暖房の効きが悪くなり、無駄な電力を使ってしまうことになります。
理想的な期間として、2週間に1度はフィルターの掃除をしましょう。
フィルターの掃除方法は、エアコンの取扱説明書やメーカーのホームページなどで紹介されています。
詳しくはこちら:エアコンのフィルターを掃除するメリットと効果的な掃除方法
意外と見落としやすいのが、エアコンの室外機です。
エアコンの節電をするためには、室内機だけではなく室外機のお手入れも忘れないようにしましょう。
エアコンの室外機にホコリや落ち葉などのゴミが溜まると熱交換の効率が下がり、消費電力、ひいては電気代のアップにつながりかねません。
定期的に室外機のお手入れをしましょう。
室外機の吹き出し口の前に物を置いていると風の通り道を塞いでしまい、エアコンの運転効率が低下して余計な電力を消費し、電気代が高くなってしまう場合があります。
風通しを良くするために、室外機の周りは物を置かずにスッキリとさせておくことが大切です。
室外機の前に植木鉢やごみ箱などを置いていたら、他の場所に移動してください。
夏はエアコンの室外機が熱くならないようにする配慮も必要です。
室外機が熱くなると、エアコン稼働時に必要以上の電力を使ってしまうため、専用の遮光ネットを使ったり室外機にすだれを立てかけたりするなど、日陰を作るようにしましょう。
その際、エアコンの室外機の吹き出し口をふさがないように気を付けてください。排気口がふさがっていると、室外機に熱がこもって逆効果になってしまうこともあります。
節電への関心が高まっている今、各メーカーから優れた省エネ性能をもつエアコンが販売されています。
古くなったエアコンの買い替えを検討中の方は、省エネ効果の高いエアコンを選ぶのがオススメです。
最新のエアコンに買い替えることで、さらなる節電効果が期待できます。
エアコンのお手入れを行い、キレイにしておくことも節電に欠かせません。
エアコンのフィルターが汚れていると目詰まりして、風の通り道がふさがってしまいます。
風の通り道がふさがると、風力が弱まりエアコンの効きが悪くなります。
快適な室温にするためにエアコンは必要以上に稼働して、多くの電力を消費します。
また、必要以上にエアコンの設定温度を高くしたり低くしたりすることでも、余計な電力を消費します。
フィルターが目詰まりしているエアコンでは冷暖房の効果が下がり、無駄な電気を使います。冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減になります。
出典:COOL CHOICE ウェブサイト(https://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/setsuden/office/saving01.html)
いろいろな方法でエアコンの節電に努めても、エアコンが汚れていたら効果が薄れてしまいます。定期的にエアコンの掃除を行いましょう。
エアコンはフィルター以外の部分もホコリが溜まり汚れます。
また、冷房使用時にエアコン内部では結露が発生するため、意外にもエアコン内部は湿度が高く、カビが生えやすい環境になります。ホコリなどの汚れをエサにするカビはエアコン内部で増殖して、見えない部分で酷く汚れ、カビだらけになってしまっている可能性が高いのです。
内部が汚れたエアコンは、稼働率が低下してエアコンの効きが悪くなることがあります。
そうすると、設定温度を必要以上に上げ下げして、無駄な電力を消費してしまうので、エアコン内部を掃除することも節電につながるのです。
しかし、エアコンは精密機械のため、内部を掃除するには専門知識や技術が必要となります。エアコン内部の掃除はプロにお任せしましょう。
年に1度はプロによるエアコンクリーニングで、エアコン内部をキレイに掃除することをオススメします。
プロの業者にエアコンクリーニングを依頼すると、エアコンの前面パネル、本体カバーなどを取り外して分解し、内部を専用の高圧洗浄機で丁寧に掃除してくれます。
洗浄液や水がかかると故障してしまう電装パネル部分など、しっかりと養生してから洗浄するので安心です。
おそうじ本舗のエアコンクリーニング「完全分解洗浄」は、エアコン内部を洗浄する際に、洗浄の妨げとなる送風ファンとドレンパンを分解してから洗浄するので、すみずみまでキレイに掃除できます。
エアコンのカビやニオイ、ホコリ、汚れなどが気になる方は、おそうじ本舗のエアコンクリーニング完全分解洗浄で、内部の奥の奥までキレイに掃除してエアコンを清潔な状態にし、快適な空間で暮らしましょう。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングは、卓越した技術力と専用機材を駆使してエアコンのニオイやカビ、汚れ、さらに雑菌まで徹底的に分解洗浄。完全分解洗浄は、洗浄の妨げになる部品を完全に取り外してエアコンの隅々まで徹底的に洗浄します。
おそうじ本舗のエアコンクリーニングは、卓越した技術力と専用機材を駆使してエアコンのニオイやカビ、汚れ、さらに雑菌まで徹底的に分解洗浄。完全分解洗浄は、洗浄の妨げになる部品を完全に取り外してエアコンの隅々まで徹底的に洗浄します。